マーケティングの定例会議が「今月も頑張りました」という感想戦で終わっていないでしょうか。原因は担当者の報告スキルではなく、ゴールと日々の数字がつながっていないことにあります。このつながりを1枚にするのがKPIツリーです。
会議が感想戦になる理由
売上目標はある。アクセス数もフォロワー数も測っている。それでも議論が進まないのは、指標同士の関係が整理されていないからです。「アクセスが増えた。で、それは売上にどうつながるのか?」に誰も答えられない — この状態では、数字はあっても判断材料にはなりません。
KPIツリーとは
KPIツリーは、最終ゴール(KGI)を頂点に、それを構成する指標へ枝分かれさせた1枚の図です。たとえばBtoBなら:
売上 = 商談数 × 受注率 × 受注単価
商談数 = 問い合わせ数 × 商談化率
問い合わせ数 = サイト訪問数 × CVR
こう分解すると、「サイト訪問数を増やす施策」が売上にどの経路で効くのかが一目でわかります。すべての数字に「上位の何に効くのか」という住所を与える — それがツリーの役割です。
- 会議が進まないのは、ゴールと日々の数字がつながっていないから
- ツリーは掛け算で分解し、各指標に目標値と担当者を割り当てる
- ツリーにない数字は追わない。枝は3段まで、指標は10個前後に絞る
作り方 — 4ステップ
| ステップ | やること | ポイント |
|---|---|---|
| ① KGIを1つ決める | 期間つきの最終ゴールを明文化 | 「半年で売上◯◯円」。複数あるなら別ツリーに |
| ② 掛け算で分解 | KGI=A×B×Cの形で枝を作る | 足し算ではなく掛け算。漏れなく・重複なく |
| ③ 目標値を置く | 現状値から逆算して各枝に目標を設定 | 現状値が測れない指標は、まず計測整備から |
| ④ 担当を割り当てる | 枝ごとに「動かす人」を決める | 担当のいない指標は、誰も改善しません |
運用のルール
- ツリーにない数字は追わない — フォロワー数を載せないと決めたら、会議でも扱わない。指標の断捨離がツリーの効能です
- 枝は3段まで — 深すぎるツリーは誰も見ません。指標10個前後が管理の限界
- 四半期ごとに見直す — ボトルネックが移動したら、注視する枝も変える
まとめ
KPIツリーの本質は、数字を増やすことではなく捨てることです。ゴールにつながる10個前後の指標に絞り、目標値と担当者を与える。この1枚があるだけで、会議は「感想の共有」から「どの枝を直すかの議論」に変わります。
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